2025.1.19
一分間の読み薬
商いの手法
商いの手法には大きく二つあります。一つは「引き付ける」もう一つは「近づく」です。前者は、店を構えてチラシやDMを打って、客を店に来させる(引き付ける)手法です。需要>供給(客が欲しい欲しい)の時代には効果抜群で、列をつくるくらい並ばせました。
もう一つは「近づく」です。古い時代の行商、越中富山の薬売りなど、商人が客に近づくという手法です。「歴史は繰り返す」といいますが、行商に近い形がネット販売という形で、隆盛を誇っています。
まだ日本では、大型ショッピングセンターやアウトレットモールなどの商業施設が出店をし、引き付ける商売の方が強そうですが、コンビニが宅配サービスをするとか、ウーバーイーツなどが、より近づこうとしています。
大きく手法は二つありますが、その前に大切なことは、「知ってもらわないと何も始まらない」ということです。「売れない」と嘆く方によく言います。「あなたの店は認知されてますか」と。すると返ってきます、「何年もやっているから・・・」と。
意外とここが盲点になっていて、「売れない」と投げている方がいるのです。商圏(人や年代や競合店等)が大きく変化していることに、ほぼ無関心でいることに、問題ありということに気付いてないのです。
あなたにも経験がありませんか、「久しぶりに行ったらまったく違う店になっていた」ということが。「引き付けるか」「近づくか」という前に、「現在の店を知ってもらう」ということに注力すことです。
「何屋さんなのか、何を売っているのか、誰に来てもらいたいのか」など、あなたの主義主張を明確にして、発信することです。「八百屋です、果物や野菜を売ってます」「衣料品店です、服を売ってます」ではダメですよ。「魚屋です。マグロ専門店、大間のマグロを売ってます」八百屋と衣料品店と魚屋の売っているコトの違い、ここが大切なのです。
「照顧脚下という言葉があります。まず「足元を見よ、確認せよ」ということです。厳しい商況下、いろいろ悩むことがあるうと思いますが、そんなときはまず、自分を客に見立て、「どうしてもらいたいか」と、書き出してみることです。ヒント満載!